形成外科

学会認定
日本形成外科学会
日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会(JOPBS)

はじめに

部長 松村 崇
先天異常、腫瘍切除後の再建、外傷および外傷による瘢痕(傷あと)の修正など幅広い年齢層に対して治療を行っております。他の診療科、他職種と連携し外来・入院さらに在宅でも一貫性のある地域に根ざした治療を行います。
成人に多く発症する皮膚腫瘍は「おでき」と言われ、表皮のう胞(粉瘤)、色素性母斑(ほくろ)、皮膚線維腫、脂漏性角化症、基底細胞腫など多岐にわたりますが、当科では整容面に配慮した摘出が可能で、術後も創部のケアを徹底して行っています。
巻き爪は爪が横方向に巻いている状態をいい、爪の角が皮膚(軟部組織)に食い込んで炎症を起こす陥入爪の原因となります。
陥入爪は痛みを伴い、腫れや膿が出たりすることがあります。
この巻き爪に対し当科ではワイヤーによる矯正治療を行っています。(自費診療となります。)
褥瘡も当科で治療を行っています。感染を伴ったり、深い褥瘡に対しては、切開による外科的治療も行います。2010年より保険適応となった閉鎖陰圧療法(NPWT)も積極的に行っております。
また、2013年度より保険適応となった乳房再建術につきましてJOPBS学会の施設認定を取得し、乳房切除後の二次再建として組織拡張器および人工乳房を用いた乳房再建が可能となっています。特に、乳房切除から10年以上経過している方でフォローも終了された方についても、改めてお悩み、再建についてのご相談も受けております。
症例により当院で対応が困難な症例は他施設へ紹介させていただく場合がございますので、ご相談していただければと思います。

乳房再建をご存知でしょうか?(広報誌「せいれい通信」より)

せいれい通信163(2016年10月)号より[PDF:1.7MB]

診療内容・特色

眼瞼下垂症、顔面外傷、熱傷、皮膚良性腫瘍、皮膚悪性腫瘍およびそれに対する再建、瘢痕(ケロイド、肥厚性瘢痕、傷跡)、手足や体表の先天異常(副耳、耳瘻孔等)、巻き爪

眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)

1.眼瞼下垂(がんけんかすい)とは
まぶた(眼瞼)が垂れ下がって、目が十分に開けられない状態を指します。
2.症状
  • まぶたが重くて目が開けにくい
  • 視野が狭くなる
  • 眉を上げて目を上げようとするため、おでこにシワがよる
  • 頭痛や肩こり、眼精疲労を引き起こす場合がある
  • 眠たそうな印象を与える
3.原因
  • 加齢
    加齢とともに、まぶたを支える筋肉や腱が弱くなるため、眼瞼下垂になることがあります
  • コンタクトレンズ
    長期にわたるコンタクトレンズの使用も、眼瞼下垂の原因となることがあります
  • 先天性
    生まれつきまぶたを上げる筋肉が弱い場合もあります
  • 外傷
    目やまぶたへの外傷によっても、眼瞼下垂になることがあります
  • 神経疾患
    重症筋無力症などの神経疾患も、眼瞼下垂を引き起こすことがあります
  • 偽眼瞼下垂
    まぶたを上げる筋肉や腱に問題がないのに、眼瞼下垂のように見える状態もあります
4.治療

手術

まぶたを挙げる筋肉である眼瞼挙筋の機能がどの程度のあるかによって手術方法を適正に決定します。
  • 吊り上げ術のような前頭筋を利用する
    筋膜移植法
  • 眼窩内の組織(筋、腱膜)を利用する
    挙筋前転術
  • 眉毛下の余剰皮膚を切除して短縮する

その他

軽度な場合は、コンタクトレンズの使用を控える、まぶたをこすらないなどの対策で進行を防ぐことも可能です。

逆さまつげ(さかさまつげ)

1.逆さまつげとは
逆さまつげ(医学的には「睫毛内反(しょうもうないはん)」や「睫毛乱生(しょうもうらんせい)」と呼ばれます)は、まつげが正常な方向とは逆に、眼球側に向かって生えてしまう状態です。まつげが眼球に接触することで、次のような症状が現れます。
2.症状
  • 目の痛みや異物感
  • 涙が出やすくなる(流涙)
  • 目の充血
  • 目のかゆみや不快感
  • 視力の低下(重症の場合)
放置すると、角膜(黒目の表面)に傷がつき、視力障害を引き起こす可能性もあります。
特に乳幼児や高齢者に多く見られます。
3.逆さまつげの種類
逆さまつげには、主に以下のような種類があります。
  • 睫毛内反(しょうもうないはん)
    まつげの生えている皮膚やまぶた自体が内側に巻き込まれている状態。乳児や高齢者に多く見られます。
  • 睫毛乱生(しょうもうらんせい)
    一部のまつげだけが不規則な方向に生えている状態。生まれつきの場合や外傷後に生じることがあります。
  • 眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)
    まぶた全体が内側に反転し、まつげが眼球に触れる状態。
4.治療
当科では外科的治療(中等度以上・再発を繰り返す場合)を行っています。

手術

逆さまつげに対する手術法は、下まぶたの皮膚を切開し、余分な皮膚や筋肉を切除、そしてまつげが外側を向くように組織と瞼板を固定し、皮膚を縫合する手術です。特に、下まぶたの縁2~3mmの部位を切開し、下まぶたを引っ張る筋肉を元の位置に付け直すことで、まつげの向きを矯正します。
当形成外科では、外科的治療を行っています。逆さまつげの状態を詳しく診察し、症状に応じた最適な治療法をご提案いたします。
症状にお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

顔面神経麻痺(がんめんしんけいまひ)

1.顔面神経麻痺とは
顔面神経麻痺は「顔がまがってきた」、「眼が閉じにくい」、「水が口からこぼれる」、「口の動きが悪くなる」など顔の筋肉が動きづらくなる病気です。
2.症状
  • 目が閉じられない
  • 口角が下がる
  • 口から水がこぼれる
  • 顔がまがったように見える
  • 笑ったときに唇が動かない
  • 味覚の低下
  • 難聴、耳鳴り、めまい
  • 耳の痛み
  • 脳血管疾患
  • 自己免疫疾患
3.原因
  • ウイルス感染症(ベル麻痺、ラムゼイハント症候群など)
  • 外傷
  • 腫瘍
  • 脳血管疾患
  • 自己免疫疾患
4.治療
当科では、外科的治療を行っています。

静的再建術

顔面神経麻痺によって生じる顔の変形や左右差を、皮膚や筋膜、軟骨などを移植して修正する手術のことです。主に、安静時の顔の歪みを改善することを目的とします。
顔面神経麻痺の後遺症のなかで側頭枝の障害により眉毛が下垂し視野が狭くなる症状が出現することがあります。眉毛部が下垂した場合は眉毛挙上による修正術をすることが可能です。
頬骨枝の後遺症のうち兔眼は下眼瞼の結膜が外反して閉瞼障害による眼の痛み、涙が出てしまう症状や角膜潰瘍が出現してしまうことがあります。手術による修正で改善が可能です。結膜組織を除去短縮し、余剰となった下眼瞼皮膚を除去するKZ法(Kuhnt-Szymanowski Smith変法)で治療が可能です。
当形成外科では、外科的治療を行っています。顔面神経麻痺の状態を詳しく診察し、症状に応じた最適な治療法をご提案いたします。
症状にお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

スタッフ紹介

氏名 役職 専門領域・専門医
松村 崇
(まつむら たかし)
部長
  • 専門:形成外科一般
  • 日本形成外科学会 専門医
  • JOPBS 乳房再建エキスパンダー/インプラント責任医師
小林 大吾
(こばやし だいご)
医長
  • 専門:形成外科一般
  • 日本形成外科学会 専門医

診療実績

患者数
  2023年度 2024年度 2025年度
外来患者数 3,964人 3,961人 4,025人
入院患者数 3,223人 2,358人 2,705人
手術件数
  2023年度 2024年度 2025年度
入院 186件 134件 143件
外来 328件 355件 388件
合計 514件 489件 531件